美意識からみる3つのデザインの元

コラム

以前に美意識に関する記事を書かせていただきました。

美意識とライフスタイルの関係
美意識とセンスを磨くために
美意識とファッションの関係

今回は美意識からみたデザインの元に関する記事を書きたいと思います。

美容院で美容師として働く僕は、お客様の好みや気分を大切にしヘアデザインしています。

その好みなどを把握する際に意識して感じ取り察知しているものが、美意識とライフスタイルの関係にでてくる美意識の核です。

5つに細分化された美意識の核も元をたどれば大きく分けて3つになります。

3つというのも大分ざっくり分けたものになりますが、世の中のデザインされている物や商品などはすべてこの3つに分けられたものから構成されています。

身近な言葉でわかりやすく例えると「たっぷり」「すっきり」「どっきり」。

そんなデザインの元になる3つのものについての話を書いていきたいと思います。

美意識からみる3つのデザインの要素

まずは3つのデザイン要素の話をする前に3つの額の写真をご覧ください。

まずは1枚目のこの写真です。

額の中の物や背景は無視して額だけに集中してみてみてくださいね。ではお次に。

だいぶ額のデザインがかわりましたね。では最後に。

以上の3つになります。

どのように3つに分類されているかのキーワードの一つは「時代」になります。

ただし何年代とか具体的に小刻みなものではなくあくまでもざっくり大きく3つに分かれています。

もう少し具体性をもたせると

・大昔からあった美しさの形(クラシック)

・現代らしいかっこよさ(モダン)

・ごく最近登場した新しい感覚(ポストモダン)

といったようなアバウトなものになります。

この3つの美意識が世の中の全てのデザインされているものに表現されています。

どういう事かというのをこの後それぞれのカテゴリーに分けて上の写真から順に説明させていただきますね。

クラシック

珍しいものではなく金のフレーミングとたっぷりとした立体的な装飾を目指したもので、クラシックそのものの美意識。

たっぷりな装飾・豪華 が本質。

権威的イメージ。

モダン

厚みを持たせた立体的な構造。

シンプルで明快、これがモダンの美意識。

ポストモダン

真っ白の中に少し奇妙な点々がついたデザイン。

シンプルに飽き足らず装飾の復活を目指したもの、ただしクラシックほどの豪華さまではやらないことが本質。

フランスやイギリスや日本などの経済先進国がディレクション。

モダンを十分に知った上でのハズシの美意識。

まとめ

・クラシックは MORE IS BETTER (モアイズベター)=たっぷりと量の多い事がより良いという価値観。祝い事などに大きな意味合いを持つ。選挙当選者を飾る花びらいっぱいの赤いバラなど。

・モダンは LESS IS MORE (レスイズモア)=少ないことはより豊かだの精神。生活の便利を追求した機能性と、多くの人に等しくという普遍性。パソコンからペットボトルまで大量生産による製品など。

・ポストモダンは LESS IS BORE (レスイズボア)=少ないことは退屈だの精神。行き過ぎた効率主義が地球環境を破壊するまでになった時に起きた感覚。自然志向と結ぶついた無駄もまた良し。

最後に

自分がいいと感じたものの美意識がはっきり見えるようになることは楽しい事です。

ぼくの場合で言うと

お客様の服装や持ち物を見て、その人の時代に対する距離感を見る。

どれが良し悪しということではなく自分にとって今何が気持ちいいかという内面の現れとして美意識が働き表側に出てくるものなんですね。

今回は髪と少し離れた話になってしまいましたが、こういった感性の元になる記事を回ているだけで自分にとっても勉強になりました。