タイトルは「髪の毛を傷ませない最良の方法」ですが、はじめに断言しておきます。
髪の毛が全く傷まないという事実は存在しません。
そして一度傷んでしまった髪の毛を元の状態まで戻すことも不可能です。
よって髪の毛のダメージは引き算で考えます。
数値で置き換えるとすると、生まれたての健康な根元の髪の毛を100で完全に死んでしまいこれ以上引き算すると髪の毛が切れてしまうというスーパーハイダメージ状態を0と考えましょう。
髪の毛が傷んでいく過程で、10傷んでしまうところをなるべく5になるよう抑えるといった考え方をすると良いでしょう。
引き算で考えていく中で、ひとつだけ+で考えることができる例外があります。
それは「カット」です。
詳しくは後術しますのでみなさんぜひ最後まで読んでくださいね。
それではホームケア編とサロンケア編に分けてお伝えさせていただきますね。
髪の毛を傷ませない最良の8つの方法
ホームケア
シャンプー
シャンプーをする際にはほとんどの場合髪の毛を濡らしてから行います。
濡れた髪の毛というのはとてもデリケートな状態です。
ですのでなるべく摩擦が起こらないようにすることが大切になります。
そのためにはシャンプーの泡立ちが重要になります。
シャンプーの泡立ちがよければ、髪の毛を洗う際に摩擦が起こることも最小限に抑えられます。
泡立ちの悪い方は、シャンプーをつける前のお湯でのすすぎをしっかりと行いましょう。
はじめのすすぎでスタイリング剤や汚れを8割落としきる感覚でしっかりとすすぎましょう。
もしそれでも泡立ちが悪い場合は、2度洗いしましょう。
1度目の泡立ちが悪い場合は少し全体に泡立ててからすぐに流して2度目のシャンプーをすることで泡立ちが良くなります。
泡立ちの良いシャンプーでなるべく摩擦による傷みを抑えられるようにしましょう。
濡れたまま寝ない
先程書きましたが、髪の毛は濡れていると非常にデリケートな状態です。
「膨潤(ぼうじゅん)」といって髪の毛の表面にあるうろこの役目のキューティクルがひらいている状態になっています。
うろこが開きっぱなしの状態で寝てしまうと、必ず枕との摩擦でうろこが剥がれてしまいます。
すると表面のうろこがなくなってしまった髪の毛は、中身の栄養分が流れでてしまいます。
その結果、乾燥してしまいパサパサになりさらに枝毛にもなりやすくなってしまいます。
髪の毛が濡れた状態での摩擦がおきてしまう前に必ずドライヤーで完全に乾かしておきましょう。
ブラッシング
髪の毛を乾かした後や朝起きた時にブラッシングされる女性は多いかと思います。
その際に引っかかる部分を力任せにとくのはやめましょう。
いくら乾いていたとしても無理に引っ張ってしまっては髪の毛が傷んでしまうのはあたりまえです。
引っかかってしまう場合は、毛先のほうからやさしく丁寧に少しずつほぐしていきながらブラッシングしましょう。
紫外線やドライヤーの熱から守る
髪の毛は熱にも弱いです。
紫外線の影響を受けてしまうことがご存知の方は多いと思いますが、髪の毛は肌の5倍影響を受けると言われています。
ですのでドライヤーで乾かす前にアウトバストリートメント(流さないトリートメント)をつけてから乾かしたり、外出前の家をでる直前までに紫外線対策用のスプレーなどを使いましょう。
携帯してお昼間や会社から帰る際に室外にでる直前などにも使用すると完璧です。
サロンケア
カット
枝毛は必ず切る
伸ばしている方でも枝毛は必ず切りましょう。
枝毛は放っておくと、根元方向に侵攻してきます。
すると傷みが少なかった部分まで枝毛になってしまいます。
枝毛はダメージ数値0です。
0ということは、あとは切れるだけということです。
せっかくのばしていても切れてしまっては短くなってしまっては意味がないですよね。
逆に言えば、根元の健康毛が100で中間のカラーなどしている部分が70で毛先のダメージ部分が20であれば毛先の20を切ってしまえば残る部分は傷んでいても70にまでなります。
ですから髪の毛のダメージに関してはカットが唯一+にできる要素になります。
必要以上に梳かない
これは髪の毛の厚みに関する要素です。
髪の毛は厚みが薄ければ薄いほど傷みやすく、厚ければ厚いほど傷みにくくなります。
耐久力ですね。
カット仕立ての状態ではあまりわかりませんが、次回美容院に来店する際にははっきりと差がでてきます。
適度にすくことも良いヘアデザインを創るためには必要な事ですが、必要以上に梳かないようにしましょう。
といってもこれは美容師さんのさじ加減ひとつになってしまいます。
美容師さんのカットに対する考えやスタンスも様々ですので、担当の方にどんな考えでどんなスタンスなのかを確認してなるべく梳かない方が良いと考えている方にお願いしましょう。
パーマ・カラー・ストレート
必要以上に強い薬を使わない
髪の毛は物理的なダメージと化学的なダメージの2つの種類のダメージがあります。
パーマやカラーやストレート剤によるダメージは化学的な要因になります。
なるべく強い薬を使わない、、、当たり前の事のようですが、意外と必要以上に強い薬を使用されている方が多いです。
僕の場合は髪の毛の太さや元々の色素とお客様の過去の履歴や失敗例などをお聞きして、一人一人に合わせて調合します。
具体的にはカラー剤の2液。
ホームカラーをされた事のある方はご存知の方もいらっしゃると思いますが、一般的なカラー剤はクリームタイプの1液と液体の2駅を混合して使用します。
根元の健康な黒髪には日本の薬事法で定められている最大の強さのものを使用することが多く市販のカラー剤は間違いなく最大の強さのものが使用されています。
しかし元々明るくなりやすい方にこれは強すぎます。
理屈はこれだけですが、実際にそういう髪質なのに一番強い薬を使用されている方がほとんどです。
その方がヤベェ明るくならなかった、、、みたいな失敗も少ないですし、市販のカラー剤などは染まりにくい人も染まるように設計しないと売れないですからね。
パーマやストレートでも同じことが言えます。
なぜわざわざこういうことを書くかというと、悲しい現状ですが僕の元にみえる新規のお客様の髪の毛がことごとくこの状態におちいっているからです。
ヘアデザインに不必要な施術はしない
具体例は活かせるくせ毛の人が縮毛矯正していたり、プリンが気になるといっている方が全体に染めていたりというようなことです。
もちろん絶対にピンピンのまっすぐじゃなきゃ嫌という方でしたらよいのですが、まっすぐじゃなくても髪の毛がいい感じに収まって自然な方がいいというような方に縮毛矯正は必要ありませんよね。
プリンが嫌なら全体ではなく、ハイライトのように部分的に明るい筋をいれたりポイントカラーのようなものだったりグラデーションカラーだったり髪の毛を染める面積が少なければ少ないほど髪の毛は傷みませんよね。
パーマも同じです。不必要な部分にかけるよりも必要な部分のみの方が言わずもがな傷みません。
トリートメント
手触りを求めたければコーティング系
髪の毛が傷んだからトリートメントをしても修復されることはありませんが補修はできます。
しっとり感やサラサラ感を求める方は質感の良くなるコーティング系のトリートメントをしましょう。
エイジングケアを求める方やカラーパーマをする方は水素ケア
ひとつだけ特殊なケア方法があります。
それがこの水素ケアです。
白髪抑制や抜け毛抑制の効果があります。
またカラーやパーマをされる方には必須のトリートメントでもあります。
導入していないサロンさんがほとんどですが、本当は必ずやらなければいけないものになります。
一度施術するだけでも抜け毛が改善され、手触りもふわさらで抜群です。
カラーやパーマの施術直後はコーティング系のトリートメントでも手触り感などはごまかせますが、次回美容院への来店の頃には髪の毛の傷み方の差が露わになります。
うちのサロンのお客様は9割の方がリピートしているヒットメニューです。
長くなってしまいましたが、髪の毛のダメージは引き算で考えて極力傷ませないようにしましょう。